学問としての不動産
大学の授業に建築計画特論という授業で区分所有法について学んでいる。
この授業はとても興味深くて、今までずっと薄々感じていた高経年マンションはこれからどうなるのか?についての講義があった。
教授も同年代の方で、生きてきた時代が同じだけに、わかりやすく講義をしてくれる。(生きてきた時代は関係ないか(笑))
マンションの歴史はそろそろ70年となり、築50年の前後のマンションもちらほら増えてきている。
私の子供の頃は、マンションも古くなったら建て替えるんだ!と勝手に思っていたが、たぶん大多数の人も同じように思っていたのではないかな?
ただ、現実的にそろそろ考えなくてはいけない時期に来ているマンションが簡単に建替えられているかというと、やはり簡単にはいかない現実がある。
ちょっと前にリフォームしたばかりだよ!とか、もう年齢的に一度でて戻ってくるのはしんどいよ・・・とか、住んでいる方が多ければ多いほど、その人の事情があるため簡単には結論はでない。
知っている方も多いと思うが、建て替えには全体の4/5の同意が必要となる。
とてもハードルが高い・・・
でも、築50年になるマンションは耐震性の問題などもあるため、いずれは決断をしなくてはいけない時期が来るだろう。
では耐震性の問題がないマンションの建て替えはどうなのか?
すでに新耐震基準のマンションも40年くらいになってきているが、これを建て替える?現実的にどうなのか?
『建物の更新』の選択肢
そして、いま話されているのが、区分所有法改正にある『建物の更新』である。
なるほど、確かに築40年くらいのマンションは丈夫にできているし、建て替えることはないが、色々な部分で更新しなくてはいけないところがある。
これをどうやるか?について、区分所有法には
『建物の構造上主要な部分の効用の維持又は回復(通常有すべき効用の確保を含む)のために共用部分の形状の変更をし、かつ、これに伴い全ての専有部分の形状、面積又は位置関係の変更をすることをいう』
とあり、これに全員の同意が必要であるとなっている。
ん?全員の同意?共用部分の形状の変更で?建替えの同意が4/5以上?
建替えの方がハードルが低い・・・
こんな矛盾が・・・
これが、改正されて建て替えと同様になる。
よし!、これですべて解決だ・・・とはいかないのである
この続きは次回へ!
楽しく学んで皆さんにお伝えしていきます!